『FF16』の評価とレビュー
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ストーリー | |
システム | |
戦闘 | |
サウンド |
どんなゲーム?
- ジャンル:アクションRPG
- プロデューサーはFF14でお馴染みの吉田P
- 発売から約1週間で全世界累計販売本数300万本突破
- 以下、ネタバレあり
良かった所
映像クオリティ
やっぱりここが一番魅力。召喚獣バトルの映像美が圧巻の一言だし、迫力が素晴らしい。召喚獣もかっこいい。
バトルシステム
今作は従来のコマンドバトルではなく、完全にアクションバトルとして作られているが割と素直なシステムで難しい要素はなく入りやすかった。ゲーム後半になるとアビリティも揃ってきて戦術次第で強敵相手にも楽に立ち回れるようになる。
悪かった所
ストーリー
- 後半になるほどつまらなくなる
- 吉田Pはかなりストーリーに自信を持っていたが、正直予想を全く超えてこなかった。
ガルーダに顕現したベネディクトと戦ったところが面白さのピークで、それ以降はずっと下り坂。
- 吉田Pはかなりストーリーに自信を持っていたが、正直予想を全く超えてこなかった。
- 拡げた風呂敷がたたまれないまま
- クライヴは「人が人らしく過ごせるように」と言っていたが、物語が進むにつれてアルテマを討伐することでそれを実現するような意味合いで使われていた。そのセリフはそういう意味ではなく、ベアラーやドミナントというだけで人ではなく奴隷のように扱われるその制度や認識自体をなんとかすることだと思っていたが、そういう方向にならなかった。その上、それが実現された世界は描かれなかったので投げっぱなしのように感じてしまった。
- カットシーンが長すぎる
- ゲームというより映像作品と言った方が適切だと思うくらい長い。いや、長いこと自体は特に文句はないのだが、バトル中、特にボス戦にもカットシーンが多分に入るのでプレイヤーが戦っている・ゲームをしている・自分が操作することで勝利を得たという感覚が薄い。
- 悲壮感がない
- 映像がリアル寄りのモデリングで、尚且つ体験版で展開された物語が「最愛の弟を目の前で失った」というかなり悲痛なものであったが、本編ではそれを超えるインパクトのある展開はなかった。
バトル
- カスタマイズ性が乏しい
- これは賛否あると思うが、今作は主人公以外にプレイアブルキャラがおらず、その時々に応じてNPC扱いでくっついてくるだけ。HPも装備もアビリティの概念もないので、従来のRPGだと思ってプレイする人は『思ってたのと違う』となる。
- それに加えて、レベリングは特に行わずとも問題なくストーリーをクリアできるレベルになるし、装備やアクセサリーで強化されるパラメータは微々たるものなので、強くなったという実感も非常に薄い。宝箱から手に入るモノは基本素材オンリーで金策も全く必要ない。
システム
- ミニマップが無い
- 吉田Pは「ミニマップを入れると移動時にミニマップばかりを見てしまうから」と言っていたが、実情は結局タッチパッドを押してマップを見るという工程が挟まってしまうのでよりテンポが悪くなるし不便さの方が上回っている。というよりミニマップばかり見られて困るというのは開発側の理屈なので、プレイヤー側に不便さを押し付けられている感が半端ない。
- ダッシュが無い
- たぶんプレイした99.9%の人が不満に思っている。チョコボに乗る場合もわざわざ呼ぶ必要があるし、乗ったとしてもそこまで足が速くないし、町に着けば勝手に降りてしまう。なんで実装しなかったのかわからないが、ミニマップと同じで風景を見てほしかったからだろうと思う。
- ファストトラベルできる場所が少ない
- 特にアジト。鍛冶屋や手紙を読んだりリスキーモブの掲示板を読むのにかなり移動させられる。せめてダッシュできるかファストトラベルさせてほしかった。
- ダンジョン
- 探索要素が無い。宝箱は前述通り素材オンリーで取る意味もほぼ無いし、仕掛けも無いのでプレイさせる理由がほぼ皆無。
まとめ
このゲームを一言で言うなら「ムービーゲー」。バトルシステム自体は面白いし、高難易度コンテンツもあって多少のやり込みもあるにはあるが、なんというか奥行きがあまりなく工夫のし甲斐がない。
正直、かなり期待外れだった。吉田Pはとにかくストーリーを見てほしいと言及していたので事前の期待感はかなり高かったのだが、予想を超える展開やストーリーは全然なく、よくわからないままEDを迎えてしまった。
実際、サポートアイテムや人物相関図・用語の説明部分のシステムがかなり充実していたので、プレイする人全員にクリアして欲しいという部分は本気なんだなと感じた。
FFのナンバリングじゃなかったのであれば、また違った見方になったのかもしれないが。
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